お祈りのしかた

ゴビ「博士、早速質問なんですが、『夫婦喧嘩は犬も食わぬ』ってよく言いますよね。夫婦げんかは一時的なもので、すぐ仲直りするから、仲裁などするものではない。という意味だそうですが、それと犬とどう関係があるんでしょうか?」
博士「ふ~む。江戸時代、喧嘩が起こるとその仲裁人に選ばれるのは名主等の顔役で、仲裁人に選ばれることは大変名誉なことだったんじゃ。ただ、夫婦喧嘩に関してはその仲裁人になっても名誉なことではなく、なんにでも鼻を突っ込む犬でさえバカバカしてくて、くわえないって事じゃな。」
ゴビ「な~るほど。しかし博士、人間同士ってなんで喧嘩するんでしょうかね?」
博士「人間というのは、人のおかしなところ、間違ったところなどは、どんな小さなことでも気がつくのに、さて自分のこととなると、どんな間違いをしても、おかしなところでも分からないことがよくあるんじゃ。」
ゴビ「そうなんだよな~。だから人から注意されると、ほっといてくれよなんて思っちゃうだよ~」
博士「いつでも自分は正しい。良い。間違ってないと考える。向こうは向こうで同じ事を考える。これがなければ喧嘩なんかは起きないものなんだけどね。」
ゴビ「そうですよね。」
博士「教祖もいっておられるよね。」
ゴビ「博士あれですね。世界はこのぶどうのように丸い心でつながりあっていくんだっていうお話ですね。世界中のこどもは、みな親神様の子供なので、兄弟である。兄弟が互いにたすけ合いをして楽しく暮らすことが親神様のお望みとお聞かせいただいています。」
博士「その通りだよ。みんなが、この事を真っ先に考えるようになれば、我身勝手なわがままや、我さえよくばというものは消えていくと思うんじゃが。」
ゴビ「本当ですよね。」
博士「ところでゴビちゃん。君は毎日おつとめしているよね?」
ゴビ「もちろんですよ。」
博士「それじゃあ、おつとめのときは、何てお祈りすんだい?」
ゴビ「そりゃあ、朝のおつとめのときは、今日も一日無事にお連れ通り下さいと、夕のおつとめのときは、今日も一日元気に無事過ごすことができました。ありがとうございます。ってお祈りしますけど。」
博士「お~、すばらしいじゃないか。しかし、わしは、もうひとつ付けくわえてお祈りするんじゃが。」
ゴビ「えっ?何を付け加えるんですか?」
博士「親神様が何をお望みか考え、そして、お望み通りに通らせて頂けたか反省をさせていただくんじゃよ。」
ゴビ「博士、それいいですね。僕もそれさせていただこう。」
博士「ほんと、ゴビちゃんは素直だな。こりゃ、神様もお喜びじゃな。」