幸せの元
博士「似て非なるものっていろいろあるよね。」
クマ「はい、博士。バーベキューと焼肉は似て非なるものですね。」
博士「そうなのかい?」
クマ「はい、焼きながら食べるのは焼肉で、焼き終えてから食べるのはバーベキューなんだそうですよ。」
博士「う~む、それは知らなかったな~」
クマ「博士も似て非なるものを何かあげてみてください。」
博士「ふむ、それじゃあ、働くと働けるは似て非なるものであるといっておこう。」
クマ「それは、どういうことですか?」
博士「例えてみると、目は物を見るのではなく、目は物が見えるのだよ。どんな立派な目を持っていても、暗闇の中では見えないよね。」
クマ「なるほど、自分の力でなく、光というご守護がないと見る事ができないということですね。」
博士「そう、だから見るのでなく、見えるのだな。物が見えるという事は、目を持っているという事と、それよりも大切な光がいるという事なんだな。」
クマ「目と光は離す事の出来ない深い関係にあるんですね。」
博士「話を元に戻すと、働くのではなく働けるのだよ。どんな立派な身体があっても、一度発熱すれば働けないよね。」
クマ「はい、そうですね。」
博士「又、どんな人でも二十四時間毎日全部は働けないよね。」
クマ「はい、どんなに働いて、疲れても、夜6時間か8時間自分を忘れて寝るから、又、次の日働けますよね。」
博士「そう、そこなんだよ。」
クマ「そうすると働くという事と寝るという事は深い関係があり、夜寝るという事が働ける元ってことですね。」
博士「クマモン、寝ている時間とは1円にもならないよね。」
クマ「はあ、たしかに。」
博士「無駄な時間であり。つまらない時間だよ~。」
クマ「でも、このつまらない時間をもつから働けるってことですよね。」
博士「自分にとっては、無駄でつまらない事、自分のためにならぬ事、これは何でしょう。」
クマ「…」
博士「人の為につくす事です。しかし、それが幸せの元なんだよ。」
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