百十五歳定命

 ドラマのセリフや流行歌のフレーズによく「金がすべてじゃない」だとか「愛はお金で買えない」だとかよく耳にするけど、それって当り前っていうか当り前田のクラッカーだよね。
幸福をお金で推し測るということは、そもそも、ものさしを取り違えているんだよ。でも、人間ってのは、おかしなもんで、日常、無意識のうちに、ものさしの取り違えをしちゃうんだよね。ああ、この前もこんな事があったなぁ。
友達のノリ君とシゲ君と誰のうちのお父さんが一番アットホームパパかっていう言い合いをしてたんだ。
「うちのお父さんは、かなりアットホームだな。なぜなら、仕事が終わって30分後には、もう家に帰って来るんだもの」ノリ君が言ったんだよ。負けじとシゲ君も言ったね。
「それなら、うちの方がアットホームだな。うちのお父さんなんか、仕事が終わって20分で帰って来るぜ」
僕は、余裕の笑みを浮かべながら言ったよ。
「どうやら、うちが一番みたいだね。だってさぁ、うちのお父さんなんて、仕事が終わる30分前には、家に帰って来てるもの」
みなさんも、ものさしの取り違えにはご注意を。
え~と、何々。男が77で、女が84か。ん?やぁ、みんな、ごめんごめん。 調べものをしてたところなんだ。ところで、今あげた数字、何だか分かる? だいたい察しがつくよね。そう、現在の日本人の平均寿命なんだ。日本人ってすごいよね。世界一の長寿国バンザーイ。でも、驚くなかれ、世界には平均寿命が40代の国も結構あるんだ。差がだいぶんあるよね。余談ではあるけど、あるリサーチ社は、2050年には、日本人の平均寿命はなんと、90才を超えるなんて予測結果を出してるんだ。ちなみに、64才さいまでの労働者と65才以上の高齢者の比率は、(5:4)になるんだって。なんだか想像がつかないよね。
このたすけ百十五才ぢよみよと
さだめつけたい神の一ぢよ(3・100)
 おふでさきにこの様にお示し下さっているけどみんなは知っているよね。親神様は人間の寿命を115才に定めたいと仰せられたんだ。人生五十年と言われれていた時代に百十五歳の長寿をお約束されたんだよ。
 現在、平均寿命は年々延びてるし、百歳を超える長寿の方も相当数いる。でもそれは、よほど健康に恵まれた方ではあるけど。それに、まだまだ、若くして出直す人もいるなあ。
ところで、親神様の約束して下さろうというのは、そのような平均的な寿命や、珍しい存在として選ばれるってことではないんだよ。親神様は、人間みな等しく百十五歳まで生きさせてやりたい、百十五歳を定命と定めてやりたいと仰せ下さっているんだ。しかも、老いさらばえた姿じゃなしに、病まず、死なず、弱らずにと仰せ下さっているんだ。そればかりか、心次第でいつまでも生きさせて頂くことも出来るともお教えくださっているんだ。
 また、親神様のお約束下さるのは、人間の生命、体の上ばかりじゃないんだ。生命を支える食糧も豊年満作で、商工業もいよいよ盛んとなり、とちところが繁盛し、地上は平和に包まれ、喜びに満ちた世界にしてやるとご宣言下されているんだ。まさに、陽気世界だよね。すごいよね。え? 何? どうすれば、このような陽気づくめの世界のご守護を頂けるかだって!? きっ、きみ! なんていい質問をするんだ!
  ほこりさいすきやかはろた事ならば
  あとハめづらしたすけするぞや(3・98)
 まずは、一刻も早く、世界中の人々のこころが澄み切り、欲の心、ほこりの心を洗い流して、人をたすける誠の心をおさめることなんだ。
  はや〳〵と心そろをてしいかりと
  つとめするならせかいをさまる(14・92)
 そして、一人一人がひのきしんの日々を勇んで歩み、真実の心を集めておつとめを立派に勤め上げることなんだ。
諭達にも示されているように、いくら文明が進歩しても、人の心が成人しなければ、本当に幸せな暮らしなんて実現するはずないよね。
壮大な目標ではあるけど、まずは、僕たちひとり一人が勇んで取り組まないといけないよね。あれ? もう時間だ。それじゃあ、今回の結論。心の成人とつとめの完修は、百十五歳定命と陽気世界実現の道へと通ずってとこかな。それじゃあ、みんな。桃白白!(タオパイパイ)