耳はふたつ、口はひとつ

 やあ、みなさん、暑い暑い夏も一段落した感じで、ひとまずホッとしているんじゃないですか?
 でも、こんな暑い夏の日にも、ジョギングする人を見るんだけど、すごいよね。そうとう走ることが好きなんだと思うよ。
 ところで、最近知ったんだけど、ジョギングする人や自転車でツーリングしている人がイヤホンをして音楽を聴いたりしているけど、最近のは、耳をふさがない骨伝導タイプが流行っているだね。たしかに、耳を塞がないから、車などの音も聞こえて安全だし、人の声も聴けていいよね。でも、骨伝導でちゃんと聞けるのかな?少し気になる商品です。
 神様は、口は一つだけど、耳は二つという具合におつくり頂いているよね。これは、自分のことを主張するより、人の言うことに耳を傾けることが大事だと教えておられると思うんだ。
 みんなは、耳が聞こえるしくみは知っているかな? 音の振動は耳介(じかい)から外耳道(がいじどう)を通り、鼓膜(こまく)から耳小骨(じしょうこつ)に伝わるんだ。だから、鼓膜って常に振動しているんだ。それから、耳小骨で音の大きさを調整(主に増幅)〉して、蝸牛(かぎゅう)から聴神経(ちょうしんけい)を通り、大脳に届いて音として認識されるんだね。だから、耳の中で実はすごい複雑で迷路みたいになっているんだよ。
 医学の世界では、病のバイ菌からと考える立場だよね。だから、その認識に基づいた処置をして、病気を生理現象ととらえる。でも、お道の考えは、「病の元は心から」と言って、これは、医学の考えをもう一歩深く入って、そういうバイ菌と組み合わされねばならない心を解析すことが大事ってことだなんだよね。
 耳の病気で一番多いのが、中耳炎なんだけど、中耳炎の主な原因は風邪なんだってね。
どんな時に風邪をひきやすいか知ってるかな? きわめて寒い、一日中冷たい風が吹き荒れるというような時は、人間の方もそれだけの心構えでいるから、実は、滅多に風邪をひかないんだって。逆に油断ならんのはスキマ風でなんだよね。この忍者のような風が最も要注意。人間同士のスキマ風がしのび寄ると、いつの間にか疎遠になり、人と人を引き裂いてゆくんだ。風は呼吸であり言葉だよね。お互いの心が通じ合い、交わす言葉もなごやかなのは、そよ風が吹いている状態なんだ。しかし一旦スキマ風が吹くと、人の言葉に同調できず、ハイといえない。そして遂には、離れてはならない肉親の情がバラバラになり、果ては憎むようなるってことだってあるよね。スキマ風はそれ程こわいものなんだ。
 みんなも日々は、ちょとしたスキマ風が大きなものもたらす事をに注意して用心して下さいね。