善悪の違い

ゴビ「寒い、寒い」
博士「本当に寒いのゴビちゃん。まさに、冬本番ってとこじゃな。」
ゴビ「ハッ、ハックッション!う~、風邪ひきそう」
博士「大丈夫かい?」
ゴビ「大丈夫です。今年の風邪は長引くそうだから、気をつけないと。」
博士「そうじゃよ。」
ゴビ「ところで博士、寒くて風邪をひく人と、寒くても風邪をひかない人の違いってなんですかね?」
博士「確かに。寒い日に全員が風邪をひいたのであれば、風邪の原因は寒さのせいであるといえるが、そうじゃないとすると…」
ゴビ「これは、ミステリーですね。」
博士「お道の教えに照らし合わせて考えてみると、風邪をひく原因を自分がもっているってことがいえるね。」
ゴビ「やはり、そっちに行きましたか。つまり、いんねんってことでね。」
博士「さよう。よく人は、『あの人がこうしなければ』とか『これさえなければ』というように人や物によって自分が左右されているように考える場合があるが、これは、人や物のせいではなく、ならねばならぬ理があったってことだよね。」
ゴビ「つまり、風邪をひくってことは、風邪になる原因を自分がもっているってことですね。そして、その実体とは、自分の心って事ですね。分かりました博士。」
博士「いや、話はまだおわっとらんぞよ。ところで、ゴビちゃん?」
ゴビ「はい」
博士「この世の善悪の違いは分かるかい?」
ゴビ「えっと、つまり、天理の理に従い、神様の思召しに沿った道が善であり、神様の思召しに背いた道が悪ってことですかね。」
博士「そうじゃね。しかし、人というものは、自分の思い通りになったら善で正しい道、自分の思いが通らなければ悪と思い誤ることがよくあるんだよね。」
ゴビ「おっしゃる通り」
博士「神様は、人類全体の幸福のために世界をつくっていただいたので、何でも自分一個というものを考えるのではなく、全体の幸福をまず考えることが大切なんだろうね。」