年の終わりまでに

 気が付くと、12月がそこまで来ていて、この前こどもおぢばがえりにいったのでは?この前中学の入学式だったのでは?この前お節を作ったのでは?と思ってしまうくらい早く過ぎ去ります。裏を返せば、今日この日まで元気にお連れ通り頂いたという事にもなります。そして、このあっという間の日々に元気でお連れ通り頂いた喜びを感謝し、嬉しくてたまらないと感じた日が、何日あっただろうかと反省もします。ついつい目が覚めるのも、耳が聞こえるのも、当たり前に過ごしてしまうものです。
 子供が小さなときは、何日も便秘をしたと心配し、下痢になったと心配し、発熱しては心配し、食欲が落ちては心配する。そしてそれが解消されると、とてもとても嬉しいと感じます。何も手がもう一本増えたり、何かの能力が上がったりしたわけではなく、元の通りの体の働きに戻っただけなのです。本当なら毎日はこの嬉しい気持ち、「やったー!良かったー!」の連続でなくてはなりません。
 わが子に対しても「あれができない、これができない」「ああいうところをもっとこうすればいいのに」とつい見てしまいます。『当たり前の働き』をもう一度見直したら、「そうは言っても元気でいてくれる」「そうは言ってもあれはできるし、まだこれはできる」と出来ることに目が向けられるのではないかと、思うのです。とは言っても実践はなかなかです。いつも身上になって「いけなかった」と思い、そして「あれが出来ていて、有難かったのに」と思う繰り返しです。
 年の終わりまでに、この「やったー!良かったー!」の日が一日でも多く感じられるように通りたいと思います。