感謝を忘れない

 トシキが保育所へ入所して半年が経った。たくさんのお友達の中で生活していくうちに、とても成長したと思う。私自身も結婚してたくさん友達ができたというわけでもないので、役不足で申し訳ない限りではあるが、日々元気に通らせて頂いて、保育所で先生やいろいろなお母さんと話す機会を与えて頂き嬉しく思う。最近は市がやっている発達障害児のための「たんぽぽ教室」にも行かせてもらう様になり、のびのびと遊び、いろいろなルールも工夫して分かりやすく教えてもらい、親子共々新しい出会いに喜んでいる。持ち方は間違っているが、食事の時に箸を使える様になったり、服のボタンを全部とめられたり、歯みがきも、まず自分でする様になったりと、生活の中で意欲が出てきたと思う。
 なかなか食事は上手に食べられないし、独り言は多いし、いま一つ話がかみ合わない事も多いけれど、私個人としてはすごい成長と感じている。私達夫婦は、どちらかというと私の方がガミガミうるさく、主人が穏やか。時々(でもないが)感情的に子供に怒鳴ってしまうが、一応私なりに考えて、今はどうするか見ておこうとか、コレはこうやって言ってみようとかやっているつもり。なので主人は最後の砦というか「怒らせたら一番恐い」存在でいてほしい。たまに主人の穏やかさに何故怒っていたのか忘れる事もあったりして。なので、この形が私にとってもいいなと今は思っている。詰所勤務の時に主任先生から「トシキ君を他の子と比べてあれができない、これができないと言うたらあかんで、あれもできる、これもできると毎日喜んで下さいよ」と言われていた。毎日を喜んで、いつも神様への感謝を忘れないように(主人への感謝も忘れないように)心がけます!
 そんなある日、私は夢を見ました。宏行が生まれる前、神様の世界にいた夢を見たのです。その時宏行は教祖からお話を聞かせて頂いておりました。教祖は宏行に「お前の前生はすばらしい通り方やった。賢くて心のやさしい良い子やった。だけど今生は不自由の中通ってもらうで。知的な遅れがあり、体も不自由やで。でも宏行なら魂がきれいやから、どんな中でも通れるやろ。宏行を世話する周りの家族がたすかり、成人するのや。宏行の魂もますます磨かれるのやで。大変やけどしかっり通ってや。その変わりお母さんには宏行が一番いい人を選んだらいい」とおっしゃったのです。~中略~宏行は教祖の思いがかかった私達にとって大切な息子。この子を通して家族が成人するようにと親神様が授けて下さったのだと思いました。 みちのだい・深谷寿代より