一番大切なもの
クマ「博士。4Kテレビって知ってますか?」
博士「そういえば、最近テレビで宣伝してるな~」
クマ「はい。4Kテレビとは、表示パネルの画素数が、現在のフルハイビジョンテレビの4倍ある高画質化を追求したテレビなんです。だから大画面になっても画質が粗くならないんです。」
博士「そんなテレビが居間にあると快適かもね。」
クマ「はい博士、昨日電気店で見てきましたけど、ほんとキレイですね。」
博士「いや、最近は映像もキレイになって有りがたいことだね。」
クマ「はい。博士。」
博士「しかし、もっとありがたいのはテレビを見る目があるということだよね」
クマ「うむ。博士。そうですよね。いくらテレビが4Kになろうが3Dになろうが目が見えなかったら意味ないですもんね。」
博士「ところで、くまもん。ワシはここ久しく電気店などは行かないが、どんな感じかね?」
クマ「そうですね。店内はハイテクな商品がいっぱいで、簡単に言うと、物質文明を謳歌する唯物主義の時代を物語っているような風景でした。」
博士「簡単じゃないね」
クマ「えへへ」
博士「ところでクマモンこんな話を知ってるかい?」
クマ「どんなんですか?」
博士「余命幾ばくもないと悟った人が、持ち物一切を人にほどこしたら、寿命が永らえたという話を聞いたことがあるんだが。」
クマ「ふむふむ」
博士「また反対に、自分の欲望がすべて満たされたら、途端に命がなくなった人もいるそうだ。」
クマ「つまり?」
博士「まあ、私がいいたいことは、経済的な生活環境に支配されることなく、忘れてはいけないことがあるってことだよね。」
クマ「健康のありがたさのことですか?」
博士「身体の自由が叶い、生きていることにもっと慶びを感じることが大切だよね。」
クマ「はい」
博士「親神様は『蝶よ花よと云っても、息一条が蝶よ花よ』とお教え下さるんだ。」
クマ「そうですね。身体の壮健以上にありがたいものはないですもんね。」
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