親の責任

クマ「博士、宝くじは当選したら何に使うか空想するのが楽しいみたいですね。」
博士「そうだろうね。わしは買ったことが無いのじゃが。」
クマ「僕も運が無いので買わないです。」
博士「それならクマモン。運がいい人とはどんな人だと思う?」
クマ「う~ん、世間一般からいうと、経済的な満足を得た人とか、幸福な家庭を持った人とか、または不慮の事故の中を無難に通れた人とか、こんな感じですかね?」
博士「そうだね。でもお道の考えで考えると運だけが良いということは無いんだね。」
クマ「そうですか。」
博士「種が無いのに作物が出来ることがないように、現在の出来あがった姿には、それなりの原因種があるってことなんだ」
クマ「なんでも種があるってことですね」
博士「今の姿は過去を物語り、今の通り方、即ち心の使い方が将来のありかたを決めるってことだね。」
クマ「はい、分かります。」
博士「ところで、野菜をつくるのは神様であってお百姓じゃないよね。」
クマ「お百姓さんが野菜をつくるんじゃないってことですね」
博士「そうだね。野菜は種の通りの運命のままに、お百姓のより良く成長さそうとする丹精のままに自然にできるもんだね」
クマ「うん。どんなお百姓さんでも米粒一つ創る事は出来ないですもんね」
博士「これは人間にも言えるね」
クマ「やはりそうですか」
博士「いかにも」
クマ「人間も親が子を育てるんでは無いってことですか?」
博士「そう。親が育てるのなら、博士か大臣に育てたらよいはずだよね。」
クマ「まあ確かに。しかしそううまくはいきませんよね。」
博士「そう。その子の魂の運命のままに、親の心遣い、行いの影響を受けながら成長するんだね。」
クマ「人の親なら子供に影響ある心遣い行いを正して通る責任がありますよね。」
博士「いかにも」