他の錦は要らん

他の錦は要らん。心の錦、真実の錦を心に置き、傍の錦は何にも欲しいはない。
(おさしづ明治20年11月13日)

やあ、みんな、子供のときの思い出って、変に断片的な部分を覚えて足りすることあるよね。ぼくにもあるんだよね。

そうあれは僕が小学一年生のころだったな。夏休みの宿題だった工作で友達がすごい作品を提出したんだ。そのときその友達、ずいぶんと周りから褒められたことがあったんだ。

ただ、いくら周りから褒められても当の本人はご機嫌斜めの様子だったんだ。僕は、う~む、これには、なにか訳があるぞ~と心配になってわけを聞いたんだ。実は、その友達、最後は時間が足りなくなって、かなりお母さんに手伝ってもらったんだそうなんだ。全部を自分で作った作品ではないので、褒められても全くうれしくなかったんだろうね。

「もう少し早く宿題をすればよかったのでは……」となぐさめようとしたんだけど、そこは言葉をのみ込んで、彼の素直で正直な心を褒めることにしたんだ。だってさ、周囲の人たちに褒められたことよりも、自分自身が自らの作品に満足しているかどうかを大切にする。それってさあ、より良い人生を生きるために必要な姿勢の一つでないかと思うんだよね。

「他の錦は要らん。心の錦、真実の錦を心に置き、傍の錦は何にも欲しいはない」

周囲に認められることだけを満足の基準にすると、いつも納得がいく評価を得るのは難しいと思うんだ。時には自分の評価と周囲の評価が食い違うこってあるよね。見栄や虚栄心の満足を優先させるのではなく、自分自身が納得できる人生を歩むってことが大切だとおもうんだ。

あまり頑固な大人になるってのも困りもんだけど、子供のころの純粋な気持ちも忘れちゃいけないよね。