理づめの世界

クマ「博士、日本がノーベル賞を2つも受賞してすごいですね。」
博士「本当だ。うらやましいかぎりだよ。」
クマ「えっ、博士も狙ってたんですか…(汗)」
博士「まあ、わしも一応、科学者のはしくれだからなあ。」
クマ「ノーベル物理学賞をとられた梶田隆章先生のニュートリノが質量を持つことを示したニュートリノ振動の発見っていうのはハッキリいって意味がわかりません。」
博士「うむ、わしも詳しく分かんが、身の回りの物質を作る素粒子は12種類あるそうじゃが、ニュートリノもその素粒子の仲間じゃそうだ。ニュートリノは70年もの間「質量がない」と考えられてきたんじゃが実験結果により、ニュートリノに質量があることが分かったんだね。」
クマ「博士、天理教もこれから大変ですよ。」
博士「なぜじゃ」
クマ「だって科学万能の世界に信仰なんてって言う人がまた増えそうで」
博士「クマモン、この世は理づめの世界と仰せ頂く。理づめとは分かるかい?」
クマ「原因と結果がつり合った事ですよね。」
博士「そう。大根の種をまけば、大根が芽生える。」
クマ「蒔いた通りにですね。」
博士「市場の白菜の値段が上がったので大根が白菜になれと神に願ったらどうなるかな?」
クマ「それは無理です。」
博士「その通り」
クマ「無理とは理が無いということですもんね。」
博士「理づめの世界に理のないものは通用しないんじゃ。」
クマ「人生も同じですね。」
博士「そうじゃよ、親不幸という種をまいておいて、我が子には親孝行の子供を与えてくれと願うのとさも似たりってことだな。」
クマ「な~るほど」
博士「この世は科学につんだ世界ではない。科学は理づめから割り出したものであるからなんじゃ。どこまでもこの世は理詰めの世界なんじゃな。」
クマ「はい。よく分かりました。」